業務用のオゾン発生器として人気がある「オゾンクラスター1400」と「オースリークリア2」の2機種を徹底比較しました。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の主な利用シーンは、「部屋の消臭」「自動車の車内消臭」になります。
業種でいえば、「ホテルや旅館等の宿泊施設業」で客室の消臭・除菌に使用され、「自動車関連業」では、車の車内に、「不動産業」では賃貸物件や中古物件の入退去時の消臭・除菌に利用されています。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の利用シーンは、どちらもほぼ同じです。
そんな中、この2機種の利用者は、一体どのようにしてそれぞれの機種を選んだのでしょうか。その答えを探すべく両者を徹底比較しました。
目次
業務用オゾン発生器「オゾンクラスター1400」といえば…
オゾンクラスター1400といえば、オゾン発生量と風量が超パワフルな業務用オゾン発生器です。
主な利用シーンとしては、ホテルや旅館などの客室消臭、自動車の車内消臭、不動産業では、入居前や退出後の部屋の消臭などに利用されています。
またこの機種は、オゾン発生器専門メーカーであるオゾンマートが2018年に入ってから発売した最新機種であることも知られています。
この機種が発売当初から人気の理由は、「より短時間に」「より確実に」消臭作業を行えるという点が利用者から支持されているようです。
業界ベストセラーのオゾン発生器「オースリークリア2」といえば…
オースリークリア2といえば、価格が手頃で本格的なオゾン消臭作業を行える主に自動車関連業界から圧倒的な支持がある業界ベストセラーのオゾン発生器です。
主な利用シーンとしては、オゾンクラスター1400と同じく、ホテルや旅館などの客室消臭、自動車の車内消臭、不動産業では、入居前や退出後の部屋の消臭となりますが、中でも自動車関連業からの支持が圧倒的な機種になります。
この機種は、オゾン発生器専門メーカーであるオゾンマートが5年ほど前から販売されていますが、なんと累計納品実績は1万台を突破しているそうで、まさに「業界ベストセラー」のオゾン発生器になります。(たしかに。当初、私にオゾン消臭を教えてくれた友人の自動車工場でも複数台利用されていました)
オースリークリア2が発売当初から人気の理由は、「本格的なオゾン消臭が手軽に行える」「価格が安い」「実績が膨大」という3点が利用者に支持されているようです。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の比較
オゾンクラスター1400もオースリークリア2も、どちらにも共通していえることは「専門業者が消臭現場で広く利用し、他社製品と比較して圧倒的に支持されている」という点です。
では、私のようにオゾンクラスター1400を選ぶ人と、オースリークリア2を選ぶ人の違いは何でしょうか?
この2機種を比較していくと、その違いがよく分かります。
利用環境の比較
まずは、業務用オゾン発生器を利用するうえで作業者の安全性に関わる「利用環境」について比較してみます。
機種名 | 使用環境 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | 無人環境 |
オースリークリア2 | 無人環境 |
利用環境は、2機種とも「無人環境」となります。
人やペットがいる環境で使用できる「有人環境」設計は、一見、安全性や利便性が高く人気があるように思いますが、それはあくまでも「家庭用」の話です。
「明らかな消臭効果」を結果として求められる消臭最前線の現場では、家庭用レベルの結果では許されないケースがほとんどです。
一部の家庭用オゾン発生器は、有人環境で利用できる分、無人環境で利用する業務用のオゾン発生器と比較して効果が低くなります。
そのため、オゾン発生器を業務でお使いの場合は、その消臭効果を最大限に引き出すためにも、「無人環境」の機種を強くおすすめします。
オゾン発生量と風量、適応範囲の比較
次に、オゾン発生器を選ぶ際に肝心要の大きなポイントとなる「適応範囲」について比較していきたいと思います。オゾン発生器の適応範囲は、「オゾン発生量」と「風量」が大きく関係していますので、その点についても比較します。
適応範囲は、適応する空間の広さだけを表すものではありません。
たとえば、「30㎡の客室」や「自動車の車内消臭」を行う際、そのオゾン発生器の適応範囲が大きければ大きいほどオゾン消臭の効果が短時間で済むようになります。
機種名 | オゾン発生量 | 風量 | 最大適応範囲 |
---|---|---|---|
オゾンクラスター1400 | 1400mg/hr | 4,250L/min | 100㎡ |
オースリークリア2 | 300mg/hr | 8.0L/min | 40㎡ |
オゾン発生量は、その名のとおり、生成されるオゾンの量を表し、風量は、生成したオゾンを拡散する強さを表します。
オゾン発生量は、オゾンクラスター1400がオースリークリア2の約4.67倍。風量は531倍とまさにケタ違いの風量です。適応範囲は、オゾンクラスター1400がオースリークリア2の2.5倍となっています。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の風量にここまでの差があるのは、「何によって発生させたオゾンを拡散するのか」という点が関係します。
オゾンクラスター1400は、「ファン式」でファン(プロペラ)によってオゾンを拡散するのに対し、オースリークリア2は「ポンプ式」といって、ポンプによって発生させたオゾンを放出・拡散するため、両者の風量にはこれだけの違いが出てきます。
ここで、オースリークリア2の風量が非力では?と不安に思う人もいるかもしれませんが、この機種は〜40㎡までならいかんなくその効果を発揮してくれるので心配は不要です。(検証済み)
風量については、2機種ともそれぞれ同程度の競合他社製品と比較すると2〜3倍近くの力強い風量となっています。また適応範囲についてですが、一般的には50㎡の空間に対応する機種は10〜15万円程度、100㎡の適応範囲となると、40万円以上となるのが一般的です。
具体的な機種名をあげると、オーニット社の「GWD-1000」が適応範囲80㎡で43万円程度、「黄色いオゾン発生器」で有名なECOZONE TECHNOLOGIES社の「パンサーJ」が適応範囲150㎡で64.8万円となっています。
機能性の比較
機種名 | オゾン水生成 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | 可能 |
オースリークリア2 | 可能 |
2機種とも、気体のオゾン放出だけではなく、オゾンを水に溶け込ませた1ppmまでのオゾン水を生成することが可能です。
2機種とも、オゾン水の生成方法は、金魚鉢にブクブクと酸素を送り込むのと同じ要領の「バブリング」というやり方になります。(エアレーションストーンはどちらの機種にも付属します)
生成できるオゾン水のオゾン濃度についてですが、どちらも1ppmまでという濃度には変わりはありません。(機種に関わらず、バブリング手法によるオゾン水の生成は、1ppm以上の濃度にはなりません)
オゾン濃度1ppmで除菌できる菌やウイルスについては下記を目安にして下さい。
微生物の種類 | オゾン水濃度 | 接触時間 | 致死率 |
---|---|---|---|
大腸菌 | 0.96ppm | 5秒 | 100% |
ブドウ球菌 | 1.08ppm | 5秒 | 100% |
緑膿菌 | 1.01ppm | 5秒 | 100% |
クロストリジウム バーフリンゲンス | 0.96ppm | 5秒 | 100% |
鶏コクシジウム | 1.92ppm | 30秒 | 100% |
カビ菌 | 0.3〜0.5ppm | 19秒 | 99.9% |
枯草菌 | 0.3〜0.5ppm | 30秒 | 99.9% |
また、オゾン水は歯科医院などの医療機関でも器具の滅菌処理に利用されていることから、上記の表に書かれていない数多くの菌やウイルスに効果があることが分かります。
自動車の車内消臭をするときの電源供給は…
オゾンクラスター1400、オースリークリア2は両機とも、宿泊施設業や不動産業だけではなく、自動車関連業でも多くの方に使われているだけあり、2機種とも通常電源に加え、シガーソケット用電源が付属します。
機種 | 電源 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | 通常電源 シガーソケット用電源(付属) |
オースリークリア2 | 通常電源 シガーソケット用電源(付属) |
運転仕様・運転方法の比較
2機種とも、便利なタイマーサイクル運転になります。
タイマーサイクル運転の流れは次のとおりです。
①タイマー設定(「オゾン放出時間」と「待機時間」を設定)
②スイッチON
③オゾン放出
④待機時間
タイマー内容に変更がなければ、①は省略して②からのスタートになります。
一度電源を入れてしまえば、電源を切るまで「③オゾン放出」と「④待機時間」を繰り返し運転します。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の運転方法の特徴としてあげられるのは、「電源のON/OFFは手動で行う」という点です。
機種名 | 運転仕様 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | タイマーサイクル運転 |
オースリークリア2 | タイマーサイクル運転 |
サイズと重量の比較
サイズはオゾンクラスター1400の方がひと回りほど大きく、重量については、3倍近い重さでした。
とはいえ、2機種とも利用シーンが何であれ、この程度の大きさ・重さであれば、持ち運びや設置場所、保管場所に困ることはないでしょう。
機種名 | 外形寸法 | 重量 |
---|---|---|
オゾンクラスター1400 | 幅280mm×高さ160mm×奥行き170mm | 3.5kg |
オースリークリア2 | 幅160mm×高さ220mm×奥行き70mm | 1.3kg |
消臭効果が現れる時間の比較
オースリークリア2の適応範囲は「40㎡」となりますから、それ以上の広さでの比較は意味がありません。そのため、オースリークリア2の適応範囲内である20㎡と40㎡の部屋を想定して、消臭時間の目安を比較します。
機種名 | 広さ | 消臭時間 |
---|---|---|
オゾンクラスター1400 | 20㎡ | 10分 |
オースリークリア2 | 20㎡ | 30分 |
オゾンクラスター1400 | 40㎡ | 20分 |
オースリークリア2 | 40㎡ | 60分 |
オゾン発生量が4倍以上ですが、消臭時間についてもそのまま4倍のスピードとはいかないようです。とはいえ、オゾンクラスター1400は、オースリークリア2の3倍のスピードで消臭できることが分かります。
つまり、これは、消臭作業が1/3に時短されることを意味しており、そのコストを時間換算したときに、「うちの場合は、どちらが得か?」と、状況に応じてお考えいただければいいと思います。
販売価格の比較
大きなポイントになる「販売価格」を比較します。
機種名 | 販売価格 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | 248,000円 |
オースリークリア2 | 49,800円 |
製品寿命の比較
その製品のコストパフォーマンスを考えるうえで、品質はもとより「製品寿命」も重要です。
機種名 | 製品寿命 |
---|---|
オゾンクラスター1400 | 6年間 |
オースリークリア2 | 2年間 |
これは「ほぼ毎日」使用したことを想定した2機種の製品寿命です。
オゾン発生器にとっての製品寿命は何を指すのかというと、メーカーによって見解は異なりますが、たとえば両機種を販売するオゾンマートでは、「性能が70%以下に低下したとき」としています。
使用していく内に、何故、性能が70%以下に低下するのかというのは、「放電管が消耗(ヘタる)していく」からです。ですから、そのタイミングで放電管を新品に交換すれば、理論的には購入時と変わらない性能に戻ります。
上記表には、それぞれ製品寿命は6年間、2年間と表記しましたが、その程度の期間で壊れてしまったり、まったく使えなくなるという意味ではありません。
販売価格と製品寿命を考慮して、「1年あたり」「1ヶ月あたり」はいくらになるのかさらに詳しく見ていきましょう。
機種名 | 1年あたり | 1ヶ月あたり |
---|---|---|
オゾンクラスター1400 | 41,333円 | 3,444円 |
オースリークリア2 | 24,900円 | 2,075円 |
オースリークリア2と比較して、オゾンクラスター1400の方が約1.65倍高いということになります。
オゾンクラスター1400とオースリークリア2の比較まとめ
2機種を比較した結果、オゾンクラスター1400とオースリークリア2では「適応範囲(パワー)」「消臭作業にかかる時間」「販売価格」が大きく異なることが分かりました。
ホテルの客室であれ、自動車の車内消臭であれ、判断基準は次のようになろうかと思います。
- 40㎡以上の空間も消臭作業したい
- 消臭作業にかかる時間をできるだけ短縮したい
このような方には、オゾンクラスター1400がおすすめです。
この機種に興味がある方は、是非こちらの記事もお読み下さい。
オゾンクラスター1400の口コミや特徴、メリット・デメリットなどをまとめました!
- 40㎡以下の空間しか消臭作業をしない
- 消臭作業に多少時間を要しても問題ない
- 予算が限られている
このような方には、オースリークリア2がおすすめです。
この機種に興味がある方は、是非こちらの記事もお読み下さい。
オースリークリア2の口コミや特徴、メリット・デメリットなどをまとめました!
どちらもほぼ同じ利用シーンが想定できますが、適応範囲や消臭時間短縮、販売価格などを考慮し、適切な機種をお選び下さい。